Shinの勉強箱

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デジタルオイルフィールド(DOF)についてまとめてみる

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こんにちは、Shinです。今日はデジタルオイルフィールド(DOF)についてまとめてtみます。

DOFとは、石油採掘における新たな概念です。まだいろんな解釈があり、ふわふわしているワードという印象。具体的に見ていきましょう。

デジタルオイルフィールド(DOF)の定義

こんなレポートがありました。

https://oilgas-info.jogmec.go.jp/pdf/0/642/200511_071a.pdf

2003年2月CERA(Cambridge Energy Research Associates)は、“Digital Oilfield of the Future(DOFF)”と題するレポートを発表した。この「デジタル・オイルフィールド」は、油田の広範な探鉱・開発・生産の総合化・効率化をIT技術を使用して達成しようとするものである。

また、同レポートの内容は、この技術によって、今後5~10年間で新たな
埋蔵量が1,250億バレル増加するとしたものである。また、同時にCERAの代表者であり、有名な著作「石油の世紀」の執筆者でもある、Dr. Daniel Yerginは議会証言で、この考え方を公表した。

CERAの考える主旨は、「貯留岩をより鮮明に見ることによって、掘削と
生産の戦略をより最適化し、操業をより効果的にマネージする」ための五つの新しいIT技術があるとしている。

2003年っていうのが意外でしたね。もう13年も前からある概念なんだ・・・。なのに、まだ発展途上感がすごい。

デジタルオイルフィールド(DOF)に必要な5つの技術

「貯留岩をIT技術を用いて鮮明に見て、掘削と生産戦略を最適化、操業を効率的にする」というのがDOFの定義。では、具体的にどんな技術が必要とされるのでしょうか。

1.観測器(Remote Sensing)
これらは、漓経時地震探鉱(いわゆる“4D”)、滷重力探査、澆電磁探査およびモニタリング、潺常設型のジオフォーンおよび潸光ファイバー坑内ジ
オフォーンである。

2.映像化(Visualization)
膨大な地震探鉱から得られた地質データや坑井データなどの複雑なデータ
を一元化表示して、掘削、開発の効率化に資するもの。詳細は後述する。

3.高度掘削・仕上げ技術(Intelligent Drilling and Completion)
掘削中のリアルタイムでの地下情報の収集は、掘削技術者に掘削障害の除去と掘進率の増加、坑跡の最適化をもたらす。坑内の温度、圧力、多相流体センサーおよび仕上げ時に坑内に設置されたバルブは、操業者に坑井の生産性の最適化や水ブレーク層の早期の検出、そして圧入による掃攻の状況や圧入流体の制御をサポートする。

4.自動化(Automation)
遠隔モニタリングとコントロール技術―既に多方面で使われている―自動データ収集、自動警報システムなどによって、油田での操業人数を減らすことは可能である。予測技術、生産最適化技術は、油田の操業効率向上や重大な事故を防止することができる。自動化操業は、EOR計画や生産管理をあたかも一つの機器の操作のように簡便にすることができる。

5.情報総合化(Data Integration)
貯留岩、坑内状況についてのデータの収集や取り扱いの総合化は、上流企
業の情報収集に基づいて、適材を適時に配置することを可能にしている。これにより、より良い状況判断とオペレーション方法が生まれ、より効率的な、コスト効果のある決定を生み出すことができる。データの収集と総合化では、Java言語の使用が有益であることが述べられている。 

観測機能、それの映像化技術、高度な掘削技術、オートメーション化、情報の収集及び分析がDOFの本丸というかんじですね。観測機能や映像化、情報収集や分析についてはIoTの概念がそのまま使用され、オートメーション化はインダストリー4.0との絡み、掘削技術は石油掘削用ベンダーの技術革新が待たれるというかんじでしょうか。IoTやインダストリー4.0を石油掘削用に具体化したのがDOFという理解で正しいかな。