Shinの勉強箱

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イスラム金融の仕組みをシンプルに解説してみる

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こんにちは、Shinです。去年の話ですが、ドバイで三菱東京UFJ銀行がイスラム金融サービスを提供するというニュースがありました。

こちらですね。

economic.jp

そもそもイスラム金融ってなんやねんということで、コトバンクの解説を見てみましょう。

コーランの教えに基づき、イスラム社会で行われる金融取引。

利子の受け渡しがなく、酒・賭博・ポルノ・武器など、教義に反する事業への投資を行わないのが特徴。物品の売買価格の差額、リース料、配当金などを組み合わせ、利子の代わりとして扱う。

預金・ローン・投資ファンド・債券・保険など、各種金融サービスがある。非イスラム圏からの投資も多い。

わかったようなわからないような・・・。池上氏の解説を聞いてみましょうか。 

www.youtube.com

金の貸し借りはダメだが、ビジネスならOK!

池上氏:まず皆さん方が預金者です。銀行にお金を預けました。銀行は、普通は企業にお金を貸します。でもイスラム金融ではお金を貸しちゃいけないですよね。お金を貸してはいけないんですけど何はやってもいいんでしたっけ?

アナウンサー:商売?

池上氏:そうですね。商売はお許しになったとありますね。商売すりゃいいんですね。企業買収しちゃうんですね。

皆さんのお金を預かった銀行が、そのお金を使って企業買収します。誰が買収したのか。皆さんと銀行が一緒になってこの会社を買収したことにするんですね。これは会社を買い取ったというビジネスですよね。これによって企業にお金がいっぱい入ります。当然企業はそのお金を使って、工場作ったり新しい社員を雇ったりしてビジネスを発展させますね。ビジネスを発展させるとどうなります?

アナウンサー:儲けが出ますよね。

池上氏:儲けが出ますね。儲けが出ますと、前より高く売ることができるわけですね。

銀行と預金者のそのお金で企業を買収し、その企業の経済を発展させることによって、この企業を買い取った金額より高い金額で売ることができますね。元々の持ち主に売ればいいんですよ。ということは、買ったときよりも高い値段で売れたわけですから、儲けがでましたね。

この儲けを銀行と預金者で山分けをするんですね。これならビジネスでしょう。

アナウンサー:ビジネスですねー。ただ、何となく言葉が変わっただけという印象を受けるんですが。

池上氏:いやいやそうじゃないですよ。ちゃんと神様の言いつけを守ってるということになるんですよ。あくまで商売ということなんです。これがイスラム金融という考え方なのです。

イスラム金融は、バブル発生を阻止する?

池上氏:お金の貸し借りを間に物の売買させるという形をとることによって結果的にお金を貸すという形になるんですね。ということは、実はとてもいいことがひとつあるんですよ。何だと思います?

これはね、バブルを引き起こさないということなんですよ。

日本経済のバブルの話をしましたよね。金が利益を生む、どんどん金を投資するってのがあるでしょ。お金を借りて、そして土地を買い、さらにお金を、とどんどんバブルのように膨らんでいきます。

でもイスラム金融は、銀行からただお金を借りることが出来ないんですね。必ず途中に商品の売買を仲介することになる。

だから、実態があるわけですね。バブルには実態がない。だから金の動きだけで膨らんでいくわけですね。イスラム金融は必ず実態を伴います。つまりバブルが起こりにくい金融ってことになるんですね。これがイスラム金融という考え方です。