読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Shinの勉強箱

Outward Matrixの管理人Shinの別ブログ。気軽に書いています。

ISISについてシンプルに状況を整理してみる

世界政治

スポンサーリンク

こんにちは、Shinです。昨今の政情不安定の主役は何といってもイスラム国(ISIS)ですね。

最近だと、ベルギーのブリュッセルでのテロもISISの仕業だといわれています。

www.newsweekjapan.jp

ISISと今までのテロリストとの違いを見てみる前に、WikipediaでISISについて調べてみましょう。(Wikipediaでは、ISILという呼称を使用しています)

ISILはアブー・バクル・アル=バグダーディー指揮の下イスラム国家樹立運動を行うアルカイダ系(現在は絶縁状態)イスラム過激派組織である。

イラクとシリア両国の国境付近を中心とし両国の相当部分を武力制圧し、国家樹立を宣言し、ラッカを首都と宣言している。後述するように、外交関係の相手として国家の承認を行った国家は無い。

報道により伝えられる知見によれば、活動家たちは、ISILが大規模で組織的に活動していることに感嘆していると言い、さらに、ISILに批判的な活動家までが、ISILがわずか1年足らずで近代国家のような構造を作り上げて来たことに言及する。

ISILは「カリフ国家」(カリフの指導下で運営される国家)が中東から東は中国、西は欧州まで広がることを望んでいるとされるが、彼らが言うカリフ国家がどのようなものなのか、ラッカなどで実証しようとしているようだという。現地の住民らは、ISILの勢力拡大の大きな要因は、効率的で極めて現実的な統治能力にこそあると語ったとも報じられる。

ロイターの記者が取材によって2014年9月に明らかにしたことによると、ISILは、次世代を見据えて国家モデルを構築しており、たとえばシリア北東部の砂の平原にある町々においては、電気の供給、水の供給、銀行(イスラム銀行)・学校・裁判所などだけでなく礼拝所、パン屋にいたるまでがISILによって運営されている。

ISILの特徴に、現代のインターネットやSNSや動画サイトなどを利用し、巧みな広報戦略を用いて、イラク・イランの周辺地域だけでなく、はるか離れた世界各国からでも若者を多数兵士として募っているということがあげられる。一方、住民らは恐怖政治に不満を募らせているとの報道もなされている。

有志国による激しい空爆にも関わらず、勢力の拡大を続け、2015年5月までにシリア領の過半を制圧、ISILによる統治地域の面積は、2015年6月現在、日本の国土面積より一回り小さい程度である約30万平方キロメートルにも上ったが、IHSジェーンズ(ジェーンズ・インフォメーション・グループ(英語版))によると、同年12月14日には、1月時点より支配地を約14パーセント縮小し、支配面積は北海道本島とほぼ同じ約7万8000平方キロメートルになるなど、勢いに翳りも見えてきている。

これだけ読むと「頑張っているテロ組織だな」という感じですが、もう少し詳しく理解するため、池上氏の解説を見てみましょう。

www.youtube.com

ISISはテロ組織を超え、国として成り立っている

池上氏:これまでイスラムの過激派というのは、例えばアメリカに対してテロを起こすとかそういうものでしたよね。このイスラム国は、自ら新しい国を作ってしまったというところが、これまでにない動きなんですね。

例えば、イラクにも過激派がいる、シリアにも過激派がいる。それは、イラクを自分たちの思うような政治をしたい、シリアの政権を取って、自分たちの思うような政治をしたい。過去はこれでしたよね。

イスラム国は、イラクやシリアにまたがって、新しい国を作った。これからこの国をどんどん広げていくんだ、という自分たちで国家を新しく作ってしまうというところがこれまでに全く無かった動きなんですね。

さらにいえば、イスラム国ってわざわざ名前をつけましたね。つまり、イスラム教徒の統一国家を作るんだ、というとてつもない野望があって、過去にイスラムの王朝があったところをすべて自分たちの国にするんだ。西はスペインから、東はインドやインドネシアまで。ここ全て1つのイスラム国にするんだ、というのが彼らの野望なんです。

いろんな国にいわゆる「過激派」がいて、暴力を用いて国家を支配しようと目論んでいますが、ISISは単一の国家に囚われず、過去イスラム教国家として支配しようとしていた国すべてを支配しようとしている、ということですね。 

ただ、当初はそういう目的だったかもしれませんが、今は内外問わず様々な狙いが入り混じり、よくわからなくなってきているという印象を受けます。

ISISの豊富な資金源とは

アナウンサー:日本も含め、世界の若者たちが惹きつけられて実際に行っている人たちもいるというニュースを見ましたけど、なんでそんなにお金があるんですか。

池上氏:シリアでは、いわゆる反政府勢力の一環でありながら、この反政府勢力を攻撃してたんですね、このイスラム国の連中は。アサド政権に対する反政府勢力とありましたでしょう。反政府勢力に対して、例えばサウジアラビアとかカタールとかのお金持ちの国が、反政府勢力に資金を流してたんです。

その連中をイスラム国は攻撃をして、資金を奪い取った。あるいは、イラクにやってきて、イラクの中央銀行の支店というのがあって、そこを襲撃してそこにあった莫大なお金を全部横取りした。さらにはあちこちの油田を手に入れて、その油田の石油を闇で売っているんですね。だから、日々現金が入ってくる。

アナウンサー:これはいくらぐらいのお金なんですか。

池上氏:石油だけでいうと一日あたり日本円で2億円入ってきていると言われてますね。世界一裕福な過激派と呼ばれていますね。

さらにイスラムの国は領土をひろげて、そこの当然国民がいるわけでしょ。そこの国民から税金を集める仕組みが出来上がっていますから。ちゃんと税金を取っているんですね。もう国家としての形を成しているんです。

だからよくニュースで見る、黒い旗掲げてたり銃を振りかざしている、あの連中ばかりだと思ってらいけないんです。あの連中は、イスラム国の軍隊なのです。そうじゃなくて国を支えている、表には出ない役人たちが大勢いるんですよ。

ISISはすでに国家として成り立っていて、税収や石油開発によってある程度の安定した資金を得ているというのは本当でしょう。それのみならず、複数の国や組織からの裏からの資金供給も確実にあるでしょうね。

あの広い活動範囲とテロの規模の大きさからみて、裏側に何らかのサポーターがいることは確実だと言えるのではないでしょうか。

日本ができること

アナウンサー:その状況の中で、そこからどんどん拡大しようと思ってるわけじゃないですか。日本ができることってあるんですかね。

池上氏:これはすごく難しいですよね。今アメリカとかイギリスが空爆をしてますよね。空爆をすることでイスラム国がさらに広がるのを抑えようとしているに過ぎないわけですね。

アメリカなどは、アメリカ軍の地上部隊送るのが一番効果的なのですが、オバマ大統領は、また戦争に巻き込まれるのでやりたくない。結局、イラクの政府軍を強くして、それで対抗させようとやっているわけですね。となれば、まだまだ時間はかかる。

日本として、さぁ日本もいっしょになって空爆しようというわけにいきません。となると、できることとなれば、そこから大勢の難民が周辺の国に出てくるわけです。大勢の難民が周辺国に出てくることによって、周辺の国が不安定になってくるわけですね。

例えば、ヨルダンであるとかトルコであるとか、そういうところに大勢の難民が逃げ込んでますよね。それぞれの国ってもともと豊かではないわけでしょう。豊かではないところに何万人もの難民が入ってきて、この人たちの面倒見なければいけないとなるとものすごくお金がかかり、今度はその国が不安定になっていく。

だから、不安定な地域を広げないようにするためには、その難民を支援する、あるいは難民を支援しようとしている国を援助する、というのが日本としてできることなのかなと思いますけどね。

軍事力を用いて力ワザで制圧することができない以上、周辺国への資金援助しかないというのは納得できます。しかし、少々資金供与する程度の話でおさまる問題ではなさそう。

www.bbc.com

国家予算の大半が難民支援に消え、治安も悪くなり、さらにISISメンバーが紛れていても特定が非常に困難。だいぶまずい状況です。

今後のISISの動き

アナウンサー:このイスラム国というのは、まだまだどうなっていくか皆さん気になる思うんですけど、今後はどうなっていきますか。

池上氏:まだまだ勢力が小さくなることはないんですね。と言いますのも、ナイジェリアにもボコハラムというイスラム過激派がいますでしょう。女子高校生を200人も誘拐してしまったあの過激組織。あの連中がですね、イスラム国のリーダーは、カリフであると宣言したんですね。

カリフというのはイスラム教を始めたムハンマドの後継者、という意味なんですね。イスラム国のリーダーこそがムハンマドの後継者であると宣言したわけです。これをもちろん認めない人も多いんですけども、ナイジェリアのボコハラムはじゃあ彼らに従うと宣言したんですね。イスラム国に従いますよと言って。

これまでボコハラムというのはナイジェリアに対してテロ活動をしていたんですよね。今度は方針を変えて、支配地域を広げていく。ナイジェリアの中に、ボコハラムの国を作るということを始めたんですね。つまりイスラム国と同じやり方を始めたんです。

あるいは、パキスタン・タリバン運動というのがあります。ノーベル平和賞を受賞したマララちゃんを殺そうとした組織。あの連中もまた、イスラム国に従いますと言い始めたんですよ。とすると、パキスタンの中に自分たちの国の作ろうとするかもしれない。

これがどんどん広がっていく、という点では今後もニュースは続くかなという感じですね。

ISISがイスラム系組織の盟主となり、今後とも勢力は伸張していくだろうという予測ですね。資金も豊富にあり、活動範囲も広く、他の組織にも影響を与えるという観点で見ると、非常に強力な組織であることは間違いなさそうです。

オバマ大統領も、警戒を弱める気はなさそう。とはいえ、やはり軍隊を大量に投入するというわけではなく、特殊部隊で急所を叩く作戦でいくようですね。

 

今後の状況に注視していきたい

今回池上さんのお話をもとにいろいろ調べていましたが、本質がつかめないというのが正直な感想です。

現在起こっている様々なテロの目的を「イスラム圏の統合である」とするのはいささか浅薄にすぎます。その裏には宗教的、政治的、経済的な各国、各組織の思惑があるはずです。そこまで踏み込んで、データを元にして解説してくれるような書籍やサイトはないものか。。。

今後も適宜状況を確認して、頭を整理していきたいです。